魔法はとけない

まだ見たい景色があるんだ その笑顔と一緒に

ありがとう、大好きだよ

覚悟はしていた。だから自分でも驚くほど冷静に事実を受け止めていた。私の0番が、関ジャニ∞を脱退した。

 

理由はわからない。亮ちゃんだけがどうということではなく、辞めたいとか辞めたくないとかではなく、ただ目指す場所が、見ている方向がずれてきたということなんだろうなとは思っているけれど、それが正解かどうかもわからない。本当のことなんて一生わからないんだと思う。別にそれでいいと思っている。理由がわからないと納得できないと言う人もいるけれど、私は理由がわかったって納得はできない。したいとも思わない。初めから諦めている。納得なんて、できるわけがない。

 

関ジャニ∞を結成し、デビューし、今に至るまでの亮ちゃんをずっと見ていた。走り続ける亮ちゃんを見てきた。止まるなと言えるわけがない。どれだけの情熱で、どれだけの忍耐で、どれだけの愛情で走り続けてきたか。それを思うと、もういいよ、と言いたくなる。ありがとう、もういいよ、休んでいいよ。私にはそれ以外言えない。

 

錦戸亮というアイドルをよく知っている。ファンが喜ぶような優しい言葉をくれるようなアイドルではない。すぐ週刊誌に載る。それでも亮ちゃんはファンを大切に思ってくれていた。だって私はステージで手を抜いた亮ちゃんを見たことがない。長い間、もう何度も亮ちゃんのステージを見たけれど、一度だって亮ちゃんが手を抜いたことはない。本当に、ただの一度も。だから私は錦戸亮というアイドルが好きだった。それはとても幸せだった。

 

アイドルとして、たくさんの我慢をしたと思う。たくさんの言葉を飲み込んで、たくさんのものを手放した。だけど錦戸亮という人間が本来そうではないことを、私はもう知ってしまっている。やりたいことを我慢したり、やりたくないことをやったり、そんな人間じゃないんだ。

 

裏切られただとか、嘘をつかれたなんて全く思わない。事後報告かよとは思うけれど、それも亮ちゃんらしいなと思っている。シンプルな亮ちゃんの言葉は、亮ちゃんらしい、亮ちゃんそのもののような言葉だった。多分これからも亮ちゃんの口からこれ以上の言葉が出ることはない。それでいいんだ。それが私の好きになった錦戸亮だから。

 

錦戸亮というアイドルと一緒に歳を重ねた。その長い長い時間の中で、私は何度亮ちゃんに助けられただろう。楽しいという気持ちを、嬉しいという気持ちを、何度教えてもらっただろう。だからもうありがとうしかないんだ。それ以外、本当にない。亮ちゃんありがとう。亮ちゃんが自分の人生を捧げて私達に見せてくれたものを、私は絶対に忘れない。

 

こんな風にたくさんの別れを経験して、たくさんの苦い思いをして、それでも私は生まれ変わってもまた関ジャニ∞を好きになりたい。だからもし欲張りなことを言ってもいいなら、いつかまた亮ちゃんが、生まれ変わっても関ジャニ∞になりたいと思ってくれたら嬉しい。

 

関ジャニ∞は8人だ。何人で活動していたって、関ジャニ∞は8人だ。だから寂しくない。そこに想いはある。絶対に。

 

関ジャニ∞は2度目の47都道府県ツアーを行う。涙が出た。亮ちゃんの脱退を知っても泣かなかったけれど、関ジャニ∞5人の心意気に涙が出た。関ジャニ∞は戻るんだ。自分達の原点に。あの頃よりももっともっと忙しく、もっともっとおじさんになった5人の身体が心配だけど、全力で挑んでくれるはず。必ず走り切ってくれるはず。大丈夫、私達がついてる。

 

関ジャニ∞はこんなことじゃ終わらない。関ジャニ∞は強いから。当たり前だ。私達がついてる。関ジャニ∞を弱くしたりしない。大好きな亮ちゃんだけど、これからはライバルだ。絶対に負けない。絶対に関ジャニ∞をもっと強くする。関ジャニ∞を脱退したことを、永遠に後悔しやがれ。

 

すばるも内くんも亮ちゃんも、関ジャニ∞を脱退したことを後悔して、それでも今も悪くないと、どうか笑っていてくれ。幸せでいてくれ。自分の人生を愛してくれ。そして関ジャニ∞関ジャニ∞らしく、ただ前だけを向いて走ってくれ。私も一緒に走るから。それだけが、私の今の願いだ。納得し切れない穴をずっと抱えながら、それでも私は大好きな8人の幸せを願わずにはいられない。

 

亮ちゃん、本当にありがとう。15年間本当に頑張ったね。頑張ってくれてありがとう。亮ちゃんのこれからにたくさんの幸せが待っていますように。亮ちゃんが亮ちゃんらしくいられますように。

 

亮ちゃん、笑ってね。

 

私は、錦戸亮が大好きだ。