魔法はとけない

まだ見たい景色があるんだ その笑顔と一緒に

偉大なる父へ

ジャニーズが好きだ。ジャニーさんが作り出す、トンチキだけど愛と熱に溢れた世界が好きだ。私にはジャニーズ以外の趣味は全くと言っていいほどない。お洋服も好きだし、コスメも好きだし、いろんなことに興味がある方だとは思うけれど、こんなにも心躍るものは他にはない。ステージだけが持つ生の熱を心から愛しているし、その一瞬の煌めきを観る為だけに、1人で新幹線に乗って大阪から東京まで行ったりもする。

 

私にたくさんの楽しさと喜びと、夢と愛と勇気をくれたジャニーさんがいなくなった。私は会ったこともない一会社の社長を思って涙を流した。どうか、どうか、ゆっくり安らかに眠ってほしいと祈った。

 

息子達から語られるジャニーさんは本当に父親のようで、何人もいる息子達全員が「自分とジャニーさん」を持っていた。私が勤める会社は社長との距離は近い方で、「社長がどのような人か」ということは言える。もちろん仕事の上で、という意味でだけど。だけど「私と社長」を語るエピソードなんてそうないし、私は社長を父だとも思えない。そう考えただけでも、ジャニーさんがいかに人を大切にしていたかがわかる。

 

おかしな言い方かもしれないけれど、息子たちからの追悼文を読んだり、家族葬での集合写真を見たときに、ジャニーさんがめちゃくちゃ羨ましくなった。だって、人は死ぬから。それは避けることができないし、死ななかった人はいないし、これから死なない人はいない。だけどあんな風に大切な人達に見守られながら死ねる人は、きっとそんなに多いわけではない。

 

私の父が3年前に亡くなったとき、家族はもちろん親戚も集まって最期を迎えることができた。私はそのことを、父が今まで懸命に生きてきたことへの、最高のご褒美だと思った。みんなが涙を流して、悲しんで、それでもその頑張りを、人生を讃えた。人を大切に生きた人にだけ与えられる最期だと思った。

 

私は今、同じような気持ちでジャニーさんの死を考えている。生きたようにしか人は死ねない。息子達の悲しみもやるせなさも、感謝も決意も、全部ジャニーさんの生き様でしかない。

 

ジャニーズのアイドルが語るジャニーさんが大好きだ。会ったこともないのに、勝手に遠くに住んでるおじいちゃんかのような、確かな人格がジャニヲタの中にある。アイドル達が愛を持って語るジャニーさんが、私達ヲタクの中に生きるジャニーさんそのものだ。だからきっとジャニーさんは死なないし、私の中からいなくなることはない。

 

私はこれからもきっとジャニーさんが作った世界で、喜んだり勇気をもらったりする。キラキラしていて、だけど泥臭くて、人間だけが持つ熱に何度でも力をもらう。そうやって、人の意思は生き続ける。

 

エンターテイメントの力を信じて、それが許される平和と希望を願って、私も前に進む。私なんてただのヲタクに過ぎないけれど、生きてる限り人は自分の人生をShow must go onしなければいけない。それを教えてくれたのも、ジャニーズの舞台が持つ熱だ。ジャニーさんが息子達に伝え続けたことだ。やっぱり、意思は死なない。もっと大きく、強く、繋がり続ける。

 

いつまでも私が愛するあなたの息子達を見守っていてほしい。良い席用意してほしがりなヲタクだけど、ジャニーさんには一番良い席を譲るよ。でもジャニーさんのことだから、僕はいいから1人でも多くの人に観てもらってよ!って言うかな?

 

ジャニーさんがジャニーズを作ったから、ジャニーさんが一人一人の息子を信じ、愛したから生まれたものがたくさんある。私はそれが大好きだから、本当に感謝しても感謝しきれない。私にジャニーズがなかったらと考えると、本当につまらない人生だったように思うから。だから本当にジャニーさんに感謝している。

 

私の愛する人達の、愛する父。私にたくさんのことを与えてくれた偉大な人。私も息子達と同じ言葉を贈りたい。

 

ジャニーさんありがとう。愛しています。

 

心よりご冥福をお祈り致します。