魔法はとけない

君と同じ時代に生まれてきた僕らはツイてる

世界は広くて美しい、それでも、

仕事が終わって携帯を確認すると、FCから一通のメールが届いていた。22時にお知らせがある、と。私はこのメールを知っている。2ヶ月ほど前、こんなメールを受け取った。嫌な予感がした。起きてほしくないことが、また起きるのだなと思った。

 

岡本圭人がHey!Say!JUMPを脱退するという報道が数日前に出た。そんなわけないでしょと思う気持ちと、もう何が起きてもおかしくないと思う気持ち、本当に半々ぐらいだったように思う。覚悟しなければいけないと思った。だけどそれは覚悟というにはあまりに脆く、諦めに近いものであったようにも思う。

 

なかなかサイトに繋がらないことにやきもきしながら、やっと確認できた動画で発表された内容は、脱退ではなく留学だった。最悪の事態を予想していただけに、脱退するわけではないということに本当に安堵した。だから受け入れたというのも、JUMPらしくて素敵だなと思った。まだ発表になっていないけれど、と言いながらも今年もツアーがあることも伝えてくれて、悲しいだけでなく、私たちファンもどうにか受け止めれるようにという配慮をしてくれたことが感じられて、それはとても嬉しかった。

 

だけど、寂しい。そして考えてしまう。アイドルという仕事をする人が、そこだけを見つめて生きていくことはとても難しいということを。

 

圭人がHey!Say!JUMPとしてデビューしたのは14歳の頃だ。14歳なんて本当に子どもだ。何も知らない、何もわからない、それが普通だ。そんな頃からプロとして仕事をして、アイドルという道を進んで、ふと自分を見つめ直したとき、これでいいのかと立ち止まる。当たり前のことだと思う。だって、アイドルが生きる世界は狭い。きっと孤独で不自由だ。

 

圭人はこれから広い世界を見る。日本でアイドルをしていたら見られない世界。歌も芝居ももっと自由で、もっと自分として表現できる世界。違う世界を見た圭人が、それでもアイドルでありたいと、アイドルという仕事がしたいと思ってくれるんだろうか?

 

私はアイドルが大好きだ。だけどアイドルという職業に関しては、あまりいい職業ではないんだろうなとも思う。不自由でしんどいことの方が多いんじゃないだろうか。たくさん我慢をして、たくさんの気持ちを飲み込んで、苦しいときも笑って、それが当然のように求められる世界。もう嫌だと言われても、私たちファンは文句を言えないなと思う。

 

アイドルという世界しか知らなかった25歳の男の子がこれからアメリカで見る世界。それはきっと自由で、広くて、美しいだろう。やりたいことも、出来ることも、無限に広がっていくんだろう。それでも、私は彼がアイドルでいてくれることを願ってしまう。自分勝手な願いだとわかっていても、私は大好きな彼らにいつまでもアイドルでいてほしい。どんな世界を見ても、無限の選択肢が存在しても、アイドルを選んでほしい。わがままだけど、それでもそう願ってしまう。

 

ついつい忘れてしまいがちだけど、彼らにはやめる権利があって、私たちファンにそれを止める権利はない。その上でアイドルという世界で生きることを選択してくれていることに、改めて感謝しないといけないと思った。私にできることは応援することだけだけれど、応援してるという気持ちが少しでも彼らの力になるのなら、これからも精一杯応援させてもらいたいと思っている。

 

それにしても、動画という方法での報告はすごく誠実だなと思った。表情を見ないとわからないことはたくさんあるし、圭人がしっかり話しているのを見て、迷いがないことも、後ろ向きな気持ちがないこともよくわかった。薮くんが丁寧に説明してくれているのもとても安心した。薮くんは出来る子。ついつい話してる人ばかり見てしまうけど、雄也が笑顔でうんうんって頷いてるのを見て、きちんと納得した上で応援してるんだなってわかったし、大ちゃんがちょっと泣きそうな顔をしてるのを見て、ほんとに寂しいんだなって伝わってきたし、みんなそれぞれいろんな思いを抱きながら、それでも前に進もうとしているんだなと思えて良かった。

 

留学がいつまでなのか、向こうにいる間は一切帰ってこないのか、詳細は見えていない部分が多い。それでも圭人が帰ってくると言う限り、メンバーと一緒に私も待とうと思う。

 

狭っ苦しくて、不自由な世界かも知れない。だけどどうかこれだけは知っていてほしい。そこから放たれる光は強くて明るくて、私の世界をいつも照らしてるんだ。そして私は何回も何十回も、その光の美しさに助けられたんだ。そういう人間がいることを、どうか覚えていてほしい。

 

圭人、待ってるよ!何倍も何十倍も大きくなって、かっこよくなって、Hey!Say!JUMPに戻ってきてね。どこへ向かおうとも、ここが圭人の居場所で、帰ってくる場所だからね。