魔法はとけない

君と同じ時代に生まれてきた僕らはツイてる

穴を埋める必要はない

心臓をギュッと握り潰されるような、そしてそこにポッカリと穴が空くような、そんな感覚に陥ったことがある。大好きな内博貴が急に私たちの前からいなくなったときだ。本当に大切な大好きな存在を、その不在を、どう受け入れればいいのかわからず、途方にくれるような思いになった。

 

そしてまた、私はそんな感覚に包まれている。

 

未だに何一つ考えはまとまっていない。まだ何一つ受け入れてはない。現実だと思えない。だけど今感じたことを残しておきたい。支離滅裂な文章になるだろうけど。

 

12日の夜、久しぶりにすばる担の相方に会った。彼女とは小学校からの友人で、私が唯一心から心を開いてる友人だと思っている。同じ時期からエイトを追いかけるようになって、それからずっと一緒にエイトを応援している。それはもう14歳のときからだから、29歳になった今、もう人生の半分以上を彼女と一緒にエイトを見てきたことになる。デビューする前からずっと彼らを見てきた。デビューを一緒に喜んだ。色んな壁を一緒に乗り越えた。喜びも悲しみも共有した。関ジャニ∞がメンバーを家族と表現するように、私にとって彼女は家族である。そんな大切な友人と久しぶりに会えてご飯を食べた。年相応に仕事への愚痴をこぼし、私が3年半お付き合いをした彼と別れた話をした。彼女の彼との話を聞き、将来への漠然とした不安の話をした。そしてたくさん関ジャニ∞の話をした。ライブ楽しみだねと2人でわくわくしてた。こんな日がくるなんて、今私たちが楽しみだねと言い合っているときに、彼らがこんなに苦しい決断をしていたなんて夢にも思っていなかった。

 

彼女と別れた頃には日も変わりかけていて、帰りの電車の中で姉からの「すばる脱退報道出てるで」というLINEに気づいた。慌ててTwitterを見るとやっぱりみんな不安そうで、だけど大方の人がデマだろうと言っていた。ニノの火消しだとか、すばるは誤解されやすいからだとか。すばるの今までの発言を集めて、こんなにグループを好きなのに辞めるわけがないと言ってる人もいた。私もこのときはそんなに大げさに受け取ってなくて、まあそんなことはないだろうと腹を括っていた。すばるがいないエイトなんて存在するわけがない。一点の曇りもなくそう思ってた。

 

13日、だんだんと報道の詳細が見えてきた。相方とも連絡を取った。でもそのときはまだ絶対無いやろうけどという前提で話していた。「楽曲に不満なんて私たちもあるわ」なんて冗談も言えた。怖いね、こういう話が出てくるの嫌やねって、まだ冷静に話ができた。

 

14日、私の中でこれはほんまなんかもという気持ちが出てきた。誰も否定せず、嫌に現実的な情報ばっかりが出てくる。ツアーに出ない、会見をする。これは脱退まではいかなくても休業ぐらいは覚悟しないといけないかもしれないと思った。だけどすばるだけがエイトからいなくなるなんてありえないと思ってた。脱退なんてメンバーが許すわけがない。それなら解散やろうと。それだけすばるの存在は大きかった。すばるのいない関ジャニ∞は存在しないし、渋谷すばる関ジャニ∞にとって、eighterにとって、大切な大切な宝だった。

 

15日、私はこの日から東京に旅行に行った。一足先に姉は東京に向かってたので、母と一緒に飛行機で東京に向かった。大ちゃんのお誕生日にオレンジのワンピースを着て東京に行く!とずっと楽しみに予定していた。だけどその日は朝からそわそわしてて、今日ほんとに会見があるのか、そこで何を話すのか、怖くてたまらなかった。伊丹空港で飛行機を待っているとき、FCからメールが届いた。これはもうそういうことだと悟った。もうどうしようもないことが起こってると。東京に着いてすぐ機内モードをオフにしてサイトに繋ぐと、メンバーからのコメントが目に入ってきた。メンバーのコメントを読んで電車の中で泣いた。わけがわからなくて泣いた。すぐに相方と連絡を取り合った。相方がとにかく心配だった。もちろん私だって今まで感じたこともないようなショックを感じてたけど、彼女のショックはもっと大きいもので、彼女の気持ちを考えると心が潰れそうだった。案の定彼女は職場のトイレで泣いてると言っていた。ツアーに行くかどうかまだわからない、どう向き合えばいいかわからないと言っていた。私も全く同じ気持ちだった。私は錦戸担だけど、そんなことは全く関係なく、私は関ジャニ∞が好きで、だから渋谷すばるがいない関ジャニ∞をどう応援したらいいのか全くわからなかった。

 

旅行中はとにかく一回忘れて楽しもうと決めて、Twitter等は見ないことにした。15日の夜ホテルのテレビで会見の映像を見てボロボロに泣いたけど、それ以外はできるだけ遠ざけた。楽しい思い出を作りにきたのにという思いからだった。

 

そして今大阪に帰ってきて、改めて会見の映像を見た。会見の全文も読んだ。その中で私が思ったことをここに残したい。

 

私は人生の半分以上を関ジャニ∞と過ごしてきた。そして、すばるの歌に何度も助けられた。だけど大好きなすばるの歌が、私たちからすばるを奪っていった。すばるがたくさん苦しんでもがいてきたのを見てきた。だから最近音楽ができる機会が増えたことが嬉しかった。だけどそんな機会がすばるに新しい夢を与えた。ここでは叶えられない夢を与えた。

 

私が一番最初に感じたのは、メンバーへの憤りだった。何で止めてくれへんの?何で納得したん?今までこんなにたくさんの時間を一緒に過ごしてきたのに、誰一人としてすばるを止めれんかったん?止めたことなんてわかってる。簡単に決めたことじゃないことはわかってる。だけどこの思いを誰にぶつけたらいい?

 

そしてその後深く絶望した。もしかしたら私はすばるのことを何も知らなかったのかもしれない。勝手に知ったような気になっていただけだったのかもしれない。私の知ってる渋谷すばるは誰よりも関ジャニ∞を愛してた。誰よりもeighterを愛してた。そして誰よりも私たちの愛を受け取ってくれていた。だから信じてついてこれた。だけどすばるは関ジャニ∞を辞める決意をした。関ジャニ∞より、eighterより大切なものを見つけた。じゃあ私が今まで見ていたすばるは何?あれは誰?何もかもがわからなくなった。

 

だけど会見の映像を見てわかった。あ、変わってないなって。これ私の知ってるすばるやわって。嘘がつけなくて頑固で、決めたら絶対に変えない。ヨコが言ってたけど、そんなに生半可な気持ちで生きてる人じゃなかった。そこが好きで、だけど今それがものすごく苦しい。そして会見での彼らは何よりも私がよく知ってる関ジャニ∞だった。彼らはいつだって仲間で家族で、相手の人生や考えを尊重し合える人だった。私の好きになった関ジャニ∞はいつだってそうで、今だってそのままだから、余計に苦しくなった。感情剥き出しで涙を流すヨコも、できるだけいつも通り場を回そうとする信ちゃんも、明るく振る舞うまるちゃんも、心細いけど強がるみたいな亮ちゃんも、不貞腐れた弟みたいな大倉も、大事なときに怪我しちゃうヤスくんも、私たちの目を真っ直ぐに見るすばるも、私の知ってる関ジャニ∞すぎて、何これどっきり?現実?ってなるほど、私の大好きな関ジャニ∞すぎた。そろそろ亮ちゃんが下向いてニヤニヤし出すんちゃう?大倉が口開けてアハハー!って笑い出すんちゃう?だってこんなこと現実にあるの?

 

例えば誰かがわかりやすく悪者だったらどうだろう?その人を恨めばいい。石を投げればいい。だけど誰も悪くない。だからこの気持ちに行き場がない。一人の人間があんなに真っ直ぐな目で夢を見ていることを否定できるわけがない。自分の人生を賭けて戦おうとしていることを応援しないなんてできない。その決断を尊重したメンバーを間違ってるなんて言えるわけがない。彼らは人間だから。自分の人生を生きてるから。一人の人間の決断を翻すことなんて、きっと誰であってもできない。関ジャニ∞という立場を捨てて、ジャニーズという大きな組織を抜け出して、自分の力で勝負しようとするすばるを心からかっこいいと思う。羨ましくも思う。だけどそれと同じぐらい、私は関ジャニ∞渋谷すばるが好きだった。アイドルという枠に囚われず自分を貫くすばるが、だけどアイドルであるという誇りを持ったすばるが、私は本当に大好きだった。許されるなら、子供のように駄々を捏ねたい。嫌だ嫌だと足をバタバタさせたい。それですばるが関ジャニ∞に残ってくれるなら、かっこ悪かろうが惨めだろうが、私は何回でも駄々を捏ねるだろう。

 

メンバーが会見で言っていた、下を向かず前を向くということ。それが正しいことで尊いことだということは私にもわかる。だけどそれはそんなに簡単なことじゃない。すばるが真ん中にいない関ジャニ∞をどう受け入れていけばいいのか、正直まだ決めかねている。まだわかりかねている。だけどメンバーが前を向くと言ったこと、それが強がりであることぐらい私はわかってしまうけど、彼らが前を向き続ける限り隣を走れたらと私は思っている。

 

内くんがエイトにいたことを知っているeighterは、内くんがいたエイトのステージを見ていたeighterは今どれぐらいいるんだろう?いつかすばるを知らないeighterが、eighterという誇り高い名前をすばるがくれたことを知らないeighterが出てくるのかと思うと、正直気が狂いそうなほど怖い。すばるが思い出になることが怖い。

 

今回の件で内くんがいなくなったときのことをたくさん思い出した。当時たくさん悲しいことはあった。だけど一番悲しかったことは、不在が目立たなくなっていったことだった。内くんがいなくなったばっかりの頃、違和感をものすごく感じていた。内くんの不在を嫌というほど感じさせられた。だけどだんだん内くんのパートを他のメンバーが歌うようになったり、内くん無しでCDのリリースがあったり、内くんの不在に全員が慣れ出してきた。それがものすごく寂しかった。みんながそれぞれ内くんの穴を埋めようとしていて、弛みなく努力をして、いつかその穴は見えなくなって、なかったことのようになってしまった。そのことがとても悲しかった。彼らの夢が叶うこと、大きくなっていくことは嬉しく、そして寂しかった。もう二度とあの場所には戻れないことを意味していた。だけどそんなにも悲しかったことを私はずっと忘れていた。私の中に空いた穴もいつのまにか埋まっていた。内くんの不在という穴を埋めることによって、本当に私の中から消えていってしまったかのようだった。それがものすごく寂しいことであることに今気づいた。

 

すばるの空いた穴を埋めないで欲しいと願う。すばるの不在を感じることで、すばるの存在を感じたい。やっぱりすばるがおらなあかんやんって言いたい。だけどやっぱり彼らは穴を埋めようとするから、私の穴だってきっといつかは埋まるから、それまではすばるがいないということをしっかり噛み締めて感じたい。すばるがここにいて私を助けてくれたことを、私を励ましてくれたことを、たくさん愛を贈り合ったことを忘れずにいたい。それを抱えることはきっととても苦しいことだけど、大切に抱えて生きていきたい。

 

すばるの決断を尊重するとか、誇りに思うとか、まだそんな風には思えない。だけどすばるが決めたことならそれが最善であると願いたい。そしていつかすばるがこの決断を後悔するぐらいのグループになるところを、私は最後まで見届けたい。

 

渋谷すばるという人間を、心から愛している。そして渋谷すばるというアイドルに、心から感謝している。すばるに出会えてよかった。共に走れてよかった。一緒に走り切れたらと思っていた。走り切れると思っていた。だけどいつだってすばるは、自分の人生を生きることの大切さを教えてくれた。私は私でしかないということを教えてくれた。その真っ直ぐな目を私はいつだって信じている。私たちを愛しているから本当のことを話してくれた。私たちを大切に想うからこそ、私たちに嘘をつかなかった。すばるらしくて、それが悲しくて、だけどやっぱりすばるやから仕方ないんだよな。

 

まるちゃんの言う通り、好きすぎて何も言えない。あなたの人生を生きてほしいから、だけどいつだって関ジャニ∞渋谷すばるでいてほしかったから。たくさんのことを願って、思って、苦しむのはすばるが大好きだから。そしてすばるが苦しんだことがわかるから、こう思うなんて一言では言えない。だけど変わらないことは、好きすぎるぐらいすばるが好きだということ。嫌いになれるわけがないということ。たくさんの思い出をもらった。言葉にできないぐらいの幸せをもらった。自分を作っていく大切な過程の中にすばるはいつもいて、私にたくさんの力をくれた。返しても返し切れないほどの愛をもらった。まだ何も返せていないことが本当に悔しい。ありがとうも、大好きだよも伝え切れていない。そのことがすごく悔しい。すばるを応援することが、今まですばるがくれたことへのお返しであることはわかってる。だけどまだそんな風には思えないから、もう少しだけもがいて、足掻いていようと思っている。

 

いつかすばるの音楽を見つけられたときがきたら、そのときは関ジャニ∞に曲を作ってね。誰よりも関ジャニ∞を知ってるすばるだからこそできる音楽を。それまで私たちはあなたの不在を精一杯抱きしめながら前に進みます。

 

あなたは、あなた達は、私の青春のすべてです。ありがとう。